年賀状に新春とか初春という言葉を使うことを初めて知ったときは、”こんなに寒いのにどこが春なんだ”と突っ込んだものです。しかし、その理由が、旧暦の名残で、中国ではいまでも旧暦の正月(春節)の方を盛大に祝っていることを知らされて納得したものです。
しかしなぜ地域によって祝う時期が違うのでしょうか?いろいろと考えてゆくと、どうもそれぞれの地域で、ある時期を新年と定めて、契機付けの祝い事を始めたに違いない、という気がしてきます。
別の言葉で言うと、それぞれの地域でその頃がもっとも厳しい時期なので、そこを乗り切れば何とかなる。だからその時期に行事を持ってきて仕事を休み祝い事をした、と言ってもいいと思います。熊なら冬眠するところです。
緯度が高く日照時間が短い西欧にとって、もっとも嫌なことは暗い日々がつづくことだろうと思います。あまりに暗い時期が続くので、”うつ”状態になることは良く知られています。また、クリスマスプレゼントとして太陽を象徴するライト(照明)が喜ばれているようです。
一方、江戸時代まで旧暦を使っていた日本や、今でも旧正月を祝っている中国などでは、日照時間の短さより寒さの方が身にしみます。旧暦の正月は二月の初め前後の新月に当てられています。
この時期は一年間で一番寒い時期です。一番日照時間が短い冬至と日の出ている時間と出ていない時間が同じになる春分の日のちょうど真ん中にあたる節分の時期が、データ上でも一番寒い時期にあたっています。これは寒暖の変化が日照時間の変化より遅れるためのようです。
日照時間も十分で寒くも無い熱帯に属するタイ王国の正月を調べてみると、4月になっています。乾季・雨季と暑季に分かれるタイでは、四月は一番暑い時期にあたります。
こう考えてくると、個人的にも、自分にとってもっとも嫌な時期を新春と定め、祝い事をもってくるのは合理的なのではないか、という気がしてきます。先人たちの知恵に学んで、自分だけの新春を定め、乗り切ろうではないか、というわけです。とは言っても、自分に対する褒美の、与えすぎには注意が必要ですが・・・。
-2007/1/13
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