男女平等という考え方が定着しているからというより、おそらく共働きでなきゃやってゆけないから、という事情もあるのでしょうが、中国では家事を夫婦で分担することが普通に行われているそうです。そういうわけで、たいていの男たちは餃子などをつくることができるし、調理法や食材にもこだわり、休日にはわざわざ遠くに買い出しに出かけるという話も聞きます。
そんな中国の知人がかつて得意げに語ってくれたのが中国人の旺盛な食材へのこだわりでした。古来中国人はあらゆる動物を食材にして調理を試みたそうです。こうもりやねずみにも挑戦した人がいるらしく、そのときは体中に湿疹ができたことから、それらのほ乳類はさすがに敬遠されているようです。
香港大学の調査では、新型肺炎のウィルスの発生源はハクビシンではないか、と報道されています。ハクビシンが普通に食材にされるため、ハクビシンを宿主とするウィルスが人にうつったのでないかというのです。
聞き慣れないこのハクビシンについて調べてみると、中国はもちろん日本にも分布しているようですが、日本に分布している理由は持ち込んだハクビシンが野生化したのではないか、と考えられているようです。
なぜ持ち込まれたのか、という疑問もありますが、ネコ科の小動物であるハクビシンが日本のペットショップで売られているという事情を考えると納得がゆきます。
なぜ、日本人にSARSが感染していないのか、という疑問に対する答えは、異常なまでに清潔好きな人が多い日本人の生活習慣に加え、食習慣にも深い関係があるようです。
危険地域でもないハワイから帰ってきた姉妹(小学生)に十日間の自宅待機を要請した小学校があったそうです。これは、危険地域から入国した場合は十日間の自宅待機、という国際的なルールから逸脱した、異常なまでの潔癖症的な要請で、これはSARS予防に名を借りた、日本村の排他的な”習慣”(いじめとも呼ばれる)なのかも知れません。
しかし、日本人の習慣はSARSを遠ざける方向にだけ作用しているわけではないようです。危険地域である中国を訪問したばかりの、指導的な立場にある政治家たち(*1)は、危険地域からの入国後は十日間の自宅待機、という国際ルールを逸脱して、2、3日で国会に出てきたと報道されていました。
ルールをつくること(立法)を仕事にしているはずの国会議員のこのルール違反が彼らの生活習慣だとすれば、これはもちろん、SARSを呼び寄せる方に作用する危険な”習慣”です。
-2003/5/24
*1 与党3幹事長
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