「自分にはこれと言った取り得も無いし、才能も無い。」と考える人が大多数ではないでしょうか?そういう自分もその一人ですが、しかし編者はこう考えています。誰もが隠れた才能を持っている。ただ生きている間にその才能に気がついて花が開く人と、気づかずに一生を終わる人がいるだけではないかと。
23日の夜、テレビのチャンネルを切り替えているうちに画家となったジミー大西さんの姿をみつけました。そこにはNHKのお堅い「サトウキビ」関連番組のレポーターとしてキューバ国民と言葉を交わす彼の姿がありました。
味のあるコメディアンであった彼が画家としての才能に気づいて芸能界を引退したのは今から6年前の1995年。それから3年間、絵の勉強のためにスペインで暮らしていました。したがって、旧スペイン領であり、大部分がスペイン系白人からなるキューバ国民とは直接話ができるという訳です。
キューバは16世紀にスペイン領になったのですが、スペイン・アメリカ戦争でアメリカが勝利し、その後キューバは独立しました。しかし独立したと言っても出来たのはアメリカの言うなりの政権で、サトウキビによって得られた富の殆どはアメリカに持っていかれていたようです。そこで現政権の議長であるカストロ氏が青年の頃に当時の政権を倒して革命を起こしキューバは共産国になりました。それ以来米国とキューバはいまでも仲がよくありません。
当時は同じ共産国だったソビエトからの支援もあり、経済的には豊かだったのですが、ご存知の通りソビエトやその衛星国だった共産国の殆どが崩壊しました。そのため現在のキューバは経済的に厳しい状態が続き、今でも蒸気機関車を使い続けています。ところが皮肉なことにその蒸気機関車はサトウキビを運ぶ貨物列車であると同時に観光資源にもなっているようです。
その蒸気機関車の姿に惹かれた画家ジミー大西さんは、それぞれの蒸気機関車には違った顔があるから面白いと言葉と体で表現した後でその絵を書き始めました。絵を描いているときは集中するので何も考えていないそうです。絵になる対象と脳が共鳴し対話を交わしながら絵という作品が出来あがるのでしょうか?
また一方では対象となるものはなくても自由にキャンパスの上に風景画を描く人もいます。想像の世界を絵という形でより現実的なもにするというわけです。ただいずれにしても才能に共通しているのはそれを仕事にしなければこの上なく楽しい時間だということのようです。
そんな対象に素直に向き合っていればいつかは自分の才能にも気づくときがあるのでしょうか?
-2001/4/25
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