小惑星「イトカワ」に到達した惑星探査機「はやぶさ」は、11月26日岩石の採取に成功したようです。耐震強度データ偽造のニュースの合間に静かに流れたため、気がつかなかった人もいるかもしれません。今回の成功で、日本の小惑星探査機技術が、米国並みであることを実証したとも言われています。そんなに大変なことが行われていたのでしょうか?
毎日新聞の記事によると、今回の成功の快挙たるゆえんは以下の4点にあるそうです。
@イオンエンジンを主エンジンに採用
A自ら集めたデータに基づき航行する自律制御
B無人探査機による岩石採取
C採取試料の地球への帰還

また、
JAXAのニュースによると、JAXAは「はやぶさ」による岩石の採取を確信、ただし、「着陸・試料採取の詳細データの取得には、なお数日かかるもよう」としています。
この小惑星「イトカワ」(写真左: 提供 宇宙航空研究開発機構(JAXA))ですが、大きさは540m×270m×210m、太陽の周りを1.5年で回る小さな星で、地球からの距離は3億キロメートル。イトカワの名は発見者の故糸川英夫博士にちなんでつけられたとのことです。
3億キロメートルと言われてもピンときません。地球から月までの距離が38万キロメートルであることを考えると、小惑星イトカワは月より780倍遠いところにある星、ということになります。
そんな遠くへ旅をするために積んだエンジンが、イオンエンジン。このイオンエンジンは、キセノンをイオン化したあと高い電圧をかけて加速し、高速で噴射させ、その反動で推力を得るエンジンのようです。
さて3億キロメートルも離れているとデータを乗せる電波が届くにも時間がかかります。電波は光と同じ電磁波であるため一秒間に進む距離は30万キロメートル。3億キロメートルだと、片道100秒かかる計算です。命令を送ってから受信するための送受信には倍の200秒、つまり3分以上かかります。
こんなに時間がかかるとなると、とっさのコントロールが間に合わないため、自分でデータを集め、そのデータを分析して自分で航行する自律制御が行われている、つまりロボット技術が使われている、ということのようです。
遠く離れた宇宙のことは想像するしかないため、感じられる難易度は想像力に比例する、と言えそうです。
-2005/11/29
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