日立が開発したミューチップのニュースを見ながら、このチップは一冊一冊の本に埋め込むこともできそうだし、さらにそれがいつの間にか万引き防止に使われるかも知れない、と感じました。さてどのような使われ方になるのでしょうか?
ミューチップは0.4mm角でアンテナ内蔵、紙の中に埋め込むことができることから、金券などの偽造防止用途が考えられているようです。リーダーと呼ばれる機械の上に金券を置いたときに、金券からきちんと返事が返ってきたら本物だ、と判断できます。
チップを偽造しようとしても、チップのROMに埋め込まれたIDは128ビットです。128ビットと言えば、次世代インターネットのIPV6が持つIPアドレスの数と同じですから、その数はだいたい、
43億 x 43億 x 43億 x 43億
と膨大で、番号が偶然に一致する可能性はほとんどなさそうです。
さらに、チップサイズが小さいことから、チップの値段も安くなりそうです。となれば、一冊一冊の本のカバーや本体などに埋め込まれるようになっても不思議ではありません。
一冊一冊の本に違う番号が付けばその履歴を蓄えることが可能になります。ポイントカードを持っている人も多いと思いますが、ポイントカードはカード独自の番号と使用者の電話番号で管理されてるようです。どのくらいポイントが溜まっているかという情報はポイントカードではなく、ホストコンピュータに保存されているため、レジのどの端末でも、電話番号さえ分かれば、溜まったポイントを間違えることがありません。
一冊の本に独自の番号がつくとなれば、その本がどこて製本され、どの問屋を通り、どの本屋に、何月何日から置かれているのか、と言った情報さえ管理できます。もちろん、その本がすでに購入された本なのか、購入されることなく、本屋の外に持ち出された本なのかも即座に判断できることになります。
本屋の出口にリーダーを備えておけば、万引きされた本が持ち出されたときに、ブザーが鳴るようなしくみをつくることもできます。しかし、実際のところは、チップから出てくる電波が弱いために、数メートルも離れると検出ができないため、実用にならない、と思われます。
というのも、チップには電池がついていないために、アンテナに入ってきた電波を送信のための電力に変えているために電力が弱いこと、さらにアンテナのサイズが小さいために、遠くに届きにくい、と考えられるからです。
しかし、高感度の読みとり機が開発されれば、万引き防止の最終兵器になる可能性は十分にありそうです。
-2003/9/7
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