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光化学スモッグ被害はなぜ起きたのか?


 7月4日は久しぶりに関東地方で光化学スモッグによる被害が報道された日でした。光化学スモッグが発生するということは空気が汚れていること、気温が高いこと、風が吹かずに空気がよどんでいた証拠だと考えることができます。

 煙を吐き出す工場の姿をほとんどみることが無くなった最近のことなので、おそらく道路を走る車(特にトラックなどのディーゼル車)からはき出された窒素酸化物や炭化水素に紫外線が当たって化学反応が起こり、その空気が移動しなかったということになります。

 紫外線は光化学スモッグに限らず日焼けという名の化学変化をもたらしてしまうものらしく、欧米では南側に窓をつくらないという話も聞きます。窓を南側につくれば、日が射し込み紫外線の進入を許し家具に化学変化という致命的なダメージを与えてしまうからです。表面が日焼けして変色してしまえば、先祖代々の大事な家具がまさに色あせてしまいます。

 化学変化ですから、分子を構成する元素の組み合わせが変化することになります。窒素酸化物と炭化水素ということから、存在する元素は以下の四種類です。

 N(窒素)、O(酸素)、C(炭素)、H(水素)

 ここに紫外線が当たると普段みられる燃焼などの化学変化ではできにくい物質がつくられます。そのなかの一つオゾンは化学式がOですから、空気中の酸素(O)より酸素原子が一個多く不安定です。この不安定さ(活性)によって、何の罪もない他の分子にちょっかいを出すことになります。しかも風が吹かないため、一カ所に長く止まります。

 精神的に不安定で何をしでかすから分からない人々が群をなし、それが一カ所に止まって離れない状況に似ており、やっかいな状況だと言えます。相手が人間ならその姿が見えたり声が聞こえたりするため、遠巻きに歩いて起こるかも知れないいざこざを避けることができます。ところが、光化学スモッグは見えないためにそうもゆきません。

 しかしそれにしても、なぜ今頃になって発生したのでしょうか?18年ぶりだそうです。最近また空気が汚れてきたということでしょうか?いや、汚すほど多くのトラックが走っているとは思えません。風が吹かない日はよくあるので、残る可能性は降り注ぐ紫外線の量が増えたということでしょうか?今年だけ紫外線の量が増えたという話は聞きません。

 光化学スモッグに弱い人が増えたのでしょうか?今年になって急にそんな人が増えるとは思えません。各自治体は光化学スモッグによる被害を予防するために地道に注意報を出し続けているようです。今回はこの注意報が出なかったのでしょうか?もしかしたら、光化学スモッグがまた発生するなんて、誰も予想しなかったことが最大の原因なのかも知れません。

-2002/7/4




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