今日もある企業からデータが流出したというニュースが流れました。原因は、自宅で仕事をするために、企業情報を自宅のパソコンにコピー。ところがこのパソコンにはファイル交換ソフトのウィニーがインストールされており、しかもそのウィニーにはウィルスが感染していた。このウイルスによって企業情報が外に出たらしいのです。
さて、この情報流出問題で一番悪いのは誰でしょうか?
@自宅に仕事を持ち込む真面目な社員が悪い。
A持ち込まざるを得ないくらいに仕事をやらせる上司が悪い。
B企業情報を個人のパソコンにコピーした社員が悪い。
C大事な情報をコピーできるシステムを採用している会社が悪い。
D自宅のパソコンにウィニーをインストールした社員が悪い。
Eウィニーを作った優れた技術者が悪い。
F情報を流出させるウイルスを作った人が悪い。
Gウイルスを作った人を捕まえられない警察が悪い。
H情報が流出するパソコンをつくったメーカーが悪い。
Iパソコンを動かすためのOSをつくったマイクロソフトが悪い。
Jパソコンを動かすために必要な電気を供給している電力会社が悪い。
Kこんなに問題が大きくなっているのに本質的な問題に手をつけようとしない業界団体や国が悪い。
一番悪いのがウイルス開発者であることは明らかですが、このなかで一番の悪者にされ、制裁を受けているのはウィニーの開発者です。開発者の金子さんは、「著作権法違反ほう助罪」という罪に問われています。著作物を含め容易にファイルを交換できる、優れた道具を開発したのがいけないらしいのです。
しかし優れた道具をつくることが罪に問われることになると、その道具をより完全なものにすることが難しくなる、という新しい問題が生まれます。
たとえば、Windowsにウイルスが感染するのは、脆弱生と呼ばれる抜け穴が存在するからですが、それは修正を重ねることによって、より堅牢なソフトに成長してゆきます。ウィニーを修正することで、違法な著作物のコピーを制限したり、ウイルスに強くしたり出来ることは、開発者の主張からも明らかです。しかしウィニーは、まるで現代版の生け贄のように、すべての罪を被っているため、身動きが取れない状況です。
なぜ金子さんが被告扱いされ、京都地裁で裁判になっているのか、不思議でなりません。それがなければ、情報流出はこんなに大きくならなかった、と考えています。
-2006/3/21
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