Yahoo!の掲示板にトピックをつくって沈ませたり、あるいは他の掲示板に時々書き込む編者にとって、識者にネットの掲示板は便所の落書きだと評されることはちょっと気に入らない。しかし、確かに類似点も存在する。
PCも便所もたいていは一人で利用する。そこは自分らしさを取り戻す場所。公衆トイレなどの落書きは誰かが書き始めるとその後にレスがつくことがあり、最初の書き込み次第では、レスがツリー状に成長してゆくことさえある。最初にそれを見たときにはちょっとした感動を味わってしまった。
ところが悲しいかな、どんなに面白い掲示板もレスが無ければ次第に沈み、消される運命にあるように、落書きもある時期が来るとペンキが塗られて消されてしまう。たしかにネットの掲示板と便所の落書きは良く似ている。
新聞や雑誌への投稿なら印刷されて、国会図書館へ向かい、半永久的に保存される。ところが新聞の投稿を見て思うのはその窮屈さ。なんだか正義を押し売りされているようにさえ思うときがある。便所の落書きにはその窮屈さが無い。自由意志を尊重する所はどこかボランティアに似ている。
世の大人たちが子供たちに植え付けようとしているボランティア精神は便所の落書きやネットの掲示板で成長を続けている。お仕着せではないボランティアだから、本物であるに違いない。
言われて始める街の美化運動はボランティアではない。人を楽しませようとする自由意志こそがボランティアのふるさとであり、その精神はネットの掲示板の中にも存在する。しかも、このボランティア性は掲示板の持つ特長の一つに過ぎない。
その芽生えつつある文化に気づいた人なら、便所の落書きより少しはましであることに気がついているに違いない。
-2001/9/5
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