最近良く目にするこのアドレスはインターネットの世界でネットにつながっているコンピューターの住所にあたり、他に同じ住所が存在しないことから、そのアドレスを指定することにより、ネット上でデータのやりとりのためのアクセスが可能になるという意味のことがよく説明されています。
これだけではわかりにくいのでネットを利用する場合にこのグローバルIPがどういう意味を持つのか考えてみたいと思います。
先ほど住所と書きましたが、住んでいるところを示す通常の住所はいくら増えても名前を足したり新たな番地を加えてゆけば無限大に増やしてゆけるのですが、IPアドレスは電話番号のように桁数が決まっているためその数も限られています。それならどのくらいのアドレスが存在可能なのでしょうか?
- グローバルIPアドレスの数
インターネットの接続などでネットワークの設定をするときに、ゲートウェイその他を指定する場合、4つの数字を入力しています。
例) 235,23,45,221
それぞれの数字は0から255まで、それが4組あるので256x256x256x256通り(32ビット)存在することになります。それを計算すると、4294967296通りです。つまり、42億8496万7296通り。現在の世界人口が61億なので十分足りるような気もするのですが、配分が難しいのでもうすぐ足りなくなると言われています。
このすべてがグローバルIPに使われるわけではなく、社内、家庭内、一部CATVインターネット内のLANで使用されるプライベートIP用に用意されているアドレスもあり、それは以下のようになっています。
10,X,X,X
172,16,X,X
192,168,X,X
この3種類の合計は16908288、つまり1690万8288個です。この数を全体の数から引くとグローバルIPに割り当てられるのは約42億78百万個であることがわかります。
- 住所不定のグローバルIPアドレス
ダイヤルアップでもCATVでもADSLでもネットに接続するとこの約43億分の1がPCに割り当てられることになります。プロバイダーは使えるグローバルIPをいくつか持っていて、接続する度に会員に割り当て、使い回しすることになります。このアドレスは接続する度に変わってしまうため、このままでは住所不定となり、いちいちこちらから居場所を教えないと訪問することができません。
メールの場合は住所不定でも私書箱に届いた手紙を郵便局に取りに行くように、プロバイダーのPOPサーバに溜まった自分宛のメールを探しに行くので問題はありません。
- 訪問者が迷わない固定IPアドレス
ところが、自分のPCをサーバーにしてその中に容量やCGI等の制限が無いホームページを置いて、情報を発信しようとする場合は、住所不定ではアクセスが出来なくなってしまうため、固定したIPアドレスをプロバイダー経由でJPNICに申請することになります。そのときにドメインと呼ばれる”通称”をつけることになります。当サイトで有れば、xsunx.comなどというドメイン名にしたいところですが、残念ながらxsunx.comはすでに使われているため、xsunx.orgなどを申請することになります。ネットでは人に覚えやすいドメインをつけ、そのドメインを43億種類のアドレスに変換して接続を実現していることになります。
- 住所不定でも可能なネットワーク対戦ゲーム
ネットワーク対戦ゲームを行う場合は対戦開始前に自分の居場所を教えることになるため、ゲームの間だけ住所がはっきりしていればよいことになります。住所不定とは言え、やはりグローバルIPが必要になります。パソコンが10台あれば、10個のグローバルIPが必要になります。ブロードバンドの時代になり、通信スピードが上がってくると外部のネットワークには一台だけ接続し、他の9台には内部LANで接続した方が安上がりです。ところが内部のLANで接続すると、その内部でしか通用しないプライベートIPアドレスしか持たないPCが9台あることになり、そのままではネット対戦ゲームはできません。そこで、一個のグローバルIPアドレスでも多くのPCで同時にネット対戦ゲームができるようなシステムが開発され導入されています。
ダイヤルアップやADSLでは聞きませんが、CATVインターネットの中にはプライベートIPを割り当てる場合もあるため、この場合はネットワーク対戦ゲームは利用できないことになります。
- ルーターとは何か?
ルーターとは根を張る装置のこどではなく、ルート【route】(道筋)を示す装置と考えた方が理解しやすくなります。インターネットの網の分岐点に存在し、次の行き先を示してくれるコンピューターもルーターと呼ばれています。
最近よく聞くルーターはグローバルIP一個で、複数のPCを使うための装置ということになります。CATVインターネットを提供するJ-COMではこのルーターの使用を禁止していましたが、2002年2月1日から使用可能になったそうです。常時接続が普及するに従い、家庭内で複数のPCをインターネットにつなぐ機会が増えてくると接続料金の節約のためにもこのルーターの使用は必須になります。
家庭内でルーターを使用すると言うことは家にやってきたお客さんを玄関で迎えて、各自の部屋がどこにあるのか教える人に相当する装置を使うということになります。あくまでも教えるだけで親切にその部屋まで連れて行ってくれるわけではありません。そこで、それぞれの部屋に番号を付けてその番号を見て訪ねるように、という約束事になっていることになります。その番号をプライベートIPアドレスと呼んでいます。
ルーターと呼ばれる装置は以下のような接続になるようです。
| → |
モデム |
→ |
ルーター |
→ |
PC1 |
|
|
|
→ |
PC2 |
|
|
|
→ |
PC3 |
|
|
|
→ |
PC4 |
上のルーターと同じ機能をPCとハブで構成することも出来ますが、設定の面倒さや親PCの電源を常に入れて置かなければいけないことなどを考えると、ルーターと呼ばれる装置を買った方が時間とお金の節約になりそうです。ルーターのモデム側は一個のグローバルIPアドレス、PC側はプライベートアドレスが割り当てられていることになります。
- IPv6とは何か?
一部サービスが始まっているとは言え、普及して身近になるにはあと5年から10年はかかるような気がするのがこのIPv6です。現在約43億あるIPアドレス(IPv4)は一個一個の電話や車や電化製品、さらに自動販売機・・・などに割り当てると足りなくなるため、現在の32ビットではなく、128ビットして割り当ての数を増やそうとしています。128ビットということは32ビットの4倍なので、43億の4乗という計算になります。つまり、43億x43億x43億x43億。これらのすべてが使えるわけではないでしょうが、途方も無い数であることは確かです。
-2002/2/2
■参考リンク
- JPNIC Top Page
http://www.nic.ad.jp/
社団法人であるJPNICはドメイン名やIPアドレスなどのネットワーク資源を扱う国内でただ一つの組織で、国内IPアドレス(IPv4)の需要予測調査なども行っています。
●当サイトは全ページリンク・フリーです。連絡も要りません。
Copyright(C) 2000-2006 xSUNx(サン) all rights reserved.