「子供は欲しい」に良く似ているのが「子供が欲しい」ですがご存じのように意味は大きく違います。日本人ならその意味の違いは何となく分かりますが、日本語を習い始めた人にはわかりにくいかも知れません。
実際、「子供が欲しい」を英語に機械翻訳すると、”I want a child.”ですが、「子供は欲しい」を同じように翻訳すると”A
child wants.”となります。つまり、子供が何かを欲しがっている、という訳になっています、意味が大きく違うというより、とんでもなく間違っています。
似て非なるこれら二つの言葉の意味について考えてみたいと思います。
「子供が欲しい」は子供好きなのに子供ができない夫婦がよく口にする言葉です。”子供”のあとに続く”が”は希望の対象となる名詞や代名詞の後につく助詞としての用法のようです。説明的に翻訳すると、「子供ができることが私たちの希望です」となります。子供は希望の星であるためどうしても欲しくなり、わざわざ海外にまで出かけて高い医療費を払い、代理母出産にも挑戦します。
一方「子供は欲しい」は特に未婚者が語ることが多いように思いますが、離婚間際の夫婦のいずれか一方が語る例もあります。「子供は欲しい」の”子供”の後に続く”は”は、いくつかある選択肢のなかから一つのものを取り出すときに使われる係助詞と呼ばれる用法のようです。
つまり「夫」、「妻」、「子供」などの選択肢の中から一つだけを取り出して欲しがることになります。通常は結婚して夫や妻という伴侶を得た後で子供という順番になるわけですが、その結婚をすっ飛ばして子供だけが欲しい、という意味になります。
つまり、結婚は嫌だが子供は欲しい、ということですが、ここで気になるのは、子供は結婚相手よりは優位にありますが、必ずしも積極的に子供を希望しているわけではない、ということです。したがって、養子をもらってまで子供が欲しい、ということにはなりません。
まるで、もっといい人がいないかなあ、と言っているように聞こえます。
ー2004/1/20
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