子供の頃に見た押し掛け女房をテーマにしたドラマは当時の大人たちを驚かせたり、羨(うらや)ましがらせたりしていたようです。そのときの自分はずいぶん大胆な女性がいるものだと驚いたり、相手の男はどんな気持ちなのだろうと疑問に思っていました。
最近、そんな恋愛について考える機会がありました。男がどういう理由からか、グズグズしていてはっきりしない場合、女性の方が積極的に動きはじめる時があります。この時の女性には、自分のプライドや当たって砕け散ったときの悔しさより、とにかく一歩でも彼に近づきたいという気持ちの方が強いようです。
男の方から見ると男としての自分の価値に気が付いていないためか、自分のような男に近づく女性は女としての自分を安売りしているようにも思えます。ところがその男の価値を彼女自身が高いと感じているわけですから、けっして自分を安売りしているという意識はありません。それは彼女にとって価値ある行動なのです。
振られることの恐れを知らずにプライドを捨てているようにも見えながら自分に近づこうとする女性は男にとって”可愛い存在”です。その可愛らしさに気づいて欲しいと女性の方はそこに希望を託しているのかもしれません。
押し掛け女房が、やがて妻としての地位を手に入れて次第に主導権を握ってしまうように、押しかけ女房的恋愛をする女性はやがて男の気持ちを奪ってしまうのでしょうか?
彼にとっては迷惑かもしれない、そうならないように気を付けてはいるものの、自らの行動を抑えることが出来ません。しかしその結果、たとえうまく行かなくても、それを覚悟の上でやっているように思えるから、押しかけ女房的恋愛をする女性は可愛く見せていながら、どうもそれだけでは無いように思えます。
もしかしたら男より自立した女性なのではないかとさえ思います。自立した人とはプライドという壁を超えられずに好きな人を遠ざけ、相手の人の役割を減らしてしまう人ではなく、プライドを捨てたかのように自分の意志を貫きながら相手の人の役割を増やすことをプライドにする人のことではないかと思うからです。
-2001/7/18
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