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恋のとりひき


 久しぶりに恋の話も良いかもしれません。恋愛は戦国時代のようなものだと考えています。男と女がそれぞれの魅力を相手に競うように伝えようとするからです。

 そしてそれが戦いなら戦術【tactics】というものが存在するはずです。戦いの中では持っている力をどう使うかで勝負が決まることはよくあることだからです。

 フランスの小説家、スタンダール【〔Stendhal〕 本名Henri Beyle(1783-1842)】 が好きな女性と仲良くなるための一つの方法として、ある戦術を紹介しています。

 それはもし好きな女性が見つかったらその女性に直接近づくのではなく、その女性の友人の方にまず近づいて仲良くなった方がいいといいます。そうすると、女性の間でライバル意識が働き始めるので、頃合いをみて、実は自分が好きな人は貴方だったと告白するという方法です。

 まさに戦国時代を思わせる戦術です。これは女性の虚栄心を利用した方法なのだそうです。もちろん、ここまでして本命の女性に近づくのは罪深い話で、とても薦めることができません。

 編者の薦める方法は地味すぎて面白くないと思いますが、恋はたとえ上手く行かなくても、まっすぐに行動した方が良いと考えています。なぜなら、本気で恋をすれば、戦術を使えるほどの余裕は無くなり、逆に戦術が使えるとしたら、それは恋のためではなく、それ以外のことが目的であることが多いと思うからです。

 日が経つにつれ、そのよこしまな目的が姿を現わす事になります。恋をしたときぐらいは自分の気持ちに素直になって、それが破れようがうまく行こうが、それはまっすぐ行動した分だけ貯金したことになると考えています。しかし、その貯金は一体いつ下ろせるのか、そして願いが叶わず失恋を経験してしまうというところが悲しい現実でもあります。

-2001/12/14





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