結婚とは男女が夫婦になることを意味し同時に新しい家族の始まりをも意味します。一方、パラドックスとは、そのなかで相互に矛盾することが起きてしまうことを意味します。結婚によって生じる矛盾とは何でしょうか?
私の知人のある先輩は、就職したあと郊外に土地を購入し、結婚してから家を建てました。そして二人の子供が生まれました。お子さんはかわいらしく出来も良さそうで、幸せなのかと思いました。
ところが夫婦仲はあまりよくなかったらしく、離婚の危機もあったようです。そんな先輩はある日、飲み会のときか何かで、「自分の結婚は失敗だった」と言い切りました。しかし、今思えばそのときの先輩は、結婚によって生じたパラドックスについては気がついていなかったようです。
もし過去にさかのぼりやり直すことが出来たなら、先輩は結婚を諦めたでしょうか?結婚しなければ当然結婚という失敗はなくなりますが、同時にこの瞬間にパラドックスが生じます。
結婚の消滅と共に、二人のお子さんもまたこの世から消滅するからです。妻や夫と別れることにはなんらのためらいは無くても、子供たちが消滅してしまうことには耐えられない、と思う人は多いはずです。
自分にとって掛け替えのない存在が、結婚という失敗によって生まれてくる、というパラドックス。
このパラソックスは、なぜ生まれるのでしょうか?
もしかしたら、結婚を失敗だと考えることそのものが勘違いなのかもしれません。というのも、子供という子孫が誕生した時点で、生物学的には結婚の大部分の役割が終わっているからです。
あとは、結婚は失敗だったと思いつつも、それを解消できない人間らしさが残るのみです。
-2007/5/11
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