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セロトニンと食欲の関係


 人は不安を無くそうとするときも、より楽しいことをしようとするときも同じようにそのために行動しようとするようです。お腹が空いた状態というのはひもじいもので、気持ちが良いといえる状態ではありません。なぜなら空腹は栄養失調になってやせ細り、死んでしまうのではないかという古来からの経験からそれを防ぐために与えられる不安というマイナスの感情だからです。そんな時に口喧嘩になってらそれはだれのせいかといえばきっと古来からの遠い先祖のせいなのでしょう。勘違いして相手を責めてしまうことがよくあります。
 
 その不安を取り除くために何かを食べることになります。まずいものを食べても空腹は満たせますが、欲張りな人間がそれで満足するはずがありません。より美味しいものを食べて安心感だけではなく幸福感まで味わおうとします。食欲を満たすためにしてはあまりにも美味しいものが多すぎるといえます。
 
 ところが脳も黙ってはいません。神経を伝わってやってくる満腹だという信号を受け取るともう食べる必要が無いよということを伝えるために海馬と呼ばれる感情をつかさどる脳の一部分にせっせとそれを伝えようとします。ところが神経は全身に張り巡らされているようでいて実は途中で幾つも切れていて繋がってはいません。繋がっていない神経細胞と別の神経細胞との間でその受け渡しのために活躍するのが神経伝達物質と呼ばれるものです。
 
 とくに満腹感を伝えるためにセロトニンという伝達物質が使われている言われています。セロトニンの量を増やすことで満足感を感じるようにしていると言われています。満足すればもう人はそれ以上動こう(食べよう)とはしなくなります。
 
 ところが脳はこれで自分の役目は終わったと思ってもそれではすまない場合があります。空腹以外の不安が大きい場合はそれでも満足できなかったり、別の理由でセロトニンの量が足りない場合は食べ続けることになることもあります。そうするとどうなるかと言えば体質にもよりますがたいていは太りすぎてしまいます。
 
 太り過ぎを防ぐには元々の原因を取り除くのが一番ですが、どうしても上手く行かない人のためにこのセロトニンの働きを長続きするように働く物質が新しい薬を認可するアメリカの米食品薬品局という役所で使い方を限定したうえで肥満治療薬として認可されています。
 
 こうした薬は本来は体の中で自然に働くべきメカニズムに手を加えることになるためその使い方には注意が必要です。効果を上げようとしてついつい薬を飲み過ぎて副作用を招くため、どうしても医師の指導が必要だと思います。残念ながら一番安心できるダイエットの方法は皆がよく知っている適度なカロリー摂取と無理のない運動という地道な方法なのだと思います。
 
-2001/3/31




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