日本全体が暗い雲に覆われてうつ状態に有ったとしても、それが自らに降りかかって自分自身もまた鬱状態に成らないようにするには知恵を働かせる必要がありそうです。ここでは日本のうつ傾向の原因を調べ、その傾向が自らの傾向にないような対策を考えてみました。
- GDP第二位
日本はアメリカに次いで自由社会で二番目に国内総生産が高いことになっています。ところが残念なことに暮らしやすさが第二位だという意味では有りません。そして成長率が今年もマイナスだから希望が見えないという考え方自体が違っているように思います。
- 無理な仕事
日本人が会社にしがみつく姿は悲壮感に満ちています。悲壮感は会社の成長にも自分の成長にもつながりません。その理由は簡単で力が出てこないからだと思います。仕事を失うことが地位も名誉も自分自身さえも失うと考えるのはかつての会社人間から植え付けれれた洗脳であり、それは個人の幸せにはつながるような気がしません。
- 強いということ
強い人とは自分の弱さを認めることができる人だと思います。それを認めた上で人生を楽しもうとする人だと思います。この厳しい世の中で人生を楽しむなんてことを言ったら自分は生きてゆけないと考えた時点ですでにうつ状態に追い込もうとする日本全体の傾向に呑まれることになります。
- 自分の成長
何とも気分が晴れない不安を自分が抱えているのなら、我々はそこから逃げることなく頑張ってその原因を取り除くために過去の自分を振り返えるという嫌な作業と闘わなければいけません。悪魔も地獄も自分のなかにこそ存在するとは良く言われることです。
最近話題のイスラム教の第一の聖地はメッカにありますが、そこでは投石が行われます。その対象は自らの中に住む悪魔でそれと闘うために石を投げるのだそうです。
- 日本らしくあることへの誇り
矛盾しているのかも知れませんが、日本には仏教徒が6割もいると言われながら、たいていの人は仏教の教えを知らないままに育ちます。信心をする人は一部の弱い人だという偏見がせっかくの機会を失っています。自分だけはそんな弱い人ではないと考えたいところですが、いざとなったときに何を頼りにしたらよいのか分からなくなるのではないかと思います。
「残念ながら数学にはノーベル賞が無い。もし数学にノーベル賞があれば、日本には少なくとも10人以上の人達がノーベル賞を取るだろう」とはよく数学者達が言うことです。こうした優れた数学者を生み出す素地は何の役にも立たないものを重んじる文化にあるといいます。害はあっても役には立たないと言われ続けたゲームもアニメも今は日本が世界に誇る”文化”になっているのは皮肉な話です。
そうした日本独自の文化を生む素地は「わびさび」と呼ばれる独自の美意識にあるのではないかと思います。最後にこの「わびさび」とは何かについて考えてみたいと思います。
大辞林第二版には侘び(わび)とは「飾りやおごりを捨てた、ひっそりとした枯淡な味わい」とあります。一方寂(さび)は「静かで落ち着きのある俳諧的境地・表現美」とあります。ワビサビを生んだ茶の湯の世界では「茶はあらゆる宗教の実践の場である」とも言われています。(TEA百科 茶の歴史より引用)
狭い茶室でわざわざ時間をかけてお茶を戴くのは、別に晴れ着を見せびらかすためでも、お茶菓子を戴くためでもないようです。金持ち気分を味わってしまった日本人はもう少し金持ちになったくらいでは満足できないだろうと思います。
-2001/10/28
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