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狂牛病と鳥インフルエンザは家畜たちの復讐か?


 人間たちが自分らの生活のために飼育している動物を家畜と呼ぶわけですが、アメリカで見つかった狂牛病(BSE)で食べられなくなった牛丼や、鳥インフルエンザで輸入が禁止された鶏肉など、最近の騒ぎは家畜たちの命をかけた復讐なのでしょうか?

 日本人は食生活の欧風化によって脂やカロリーを多く取りがちなので、もしかしたら本音のところは、狂牛病より怖いのは悪玉コレステロール、そしてついでに関係ないことを言わせていただければ、イラクより危険な日本の踏切、と思っている人がいるのではないかと思います。

 家畜の専門家たちの話によると、母牛は出産直後に子牛に近づき匂いを嗅いで自分の子供であることを覚えるのだそうで、その子供が自分の乳房を含めば乳腺が自然に開いて乳がでるらしいのです。

 つまり、かつては自分の子供と認めた子牛だけに乳を与える仕組みになっていたわけですが、その後の品種改良によってこうした制限は無くなり、母牛は自分の子牛だけではなく、人間たちにも乳を分け与えるようになったとのことです。これは人間たちが牛の乳を横取りしているというより、共存していると考えたいところです。

 アメリカの牧場では、100年以上前は放し飼いにして牛たちに勝手に草を食べさせ、カウボーイらがその牛たちを追っていたわけですが、有刺鉄線が発明されると柵で囲んでそのなかで育てるようになったとのことです。しかも戦後はより旨い肉を出荷するために、出荷前の数ヶ月、トウモロコシなどの飼料を与えるようになりました。

 こうやって牛を太らせると、脂がのった上質の肉ができるのだそうです。これはつまり、米国産の旨い肉を使う牛丼用の肉も、出荷の数ヶ月前から飼料を与えれば良いわけですから、オーストラリアでもやろうと思えばできるはずで、春にはその肉を使った牛丼が出てきても不思議ではありません。

 ともかくBSEや鳥インフルエンザが発生したとしても、人間が家畜の肉を食べることそのものが悪だとは考えられません。内陸のある地域ではペットのようにかわいがって育てた家畜でも、祝い事があればつぶしてごちそうをつくりますが、けっして粗末には扱わないし、残酷なわけでもないと思います。

 しかし、必要以上に食べたり、残して捨てるほど消費したりすれば、それはそのうち罰が当たっても仕方がありません。そういう意味でも最先端をゆくアメリカでは、幼い頃からの食習慣が災いし、子供たちが食べ過ぎて太りすぎ、外に出られなくなることがあるそうです。

 いわゆる引きこもりではなく、太りすぎて体がドアの幅より大きくなって、外に出たくても出られない、というわけです。

 BSEとか鳥インフルエンザで騒がれる以前から、必要以上に消費する人には容赦なく、しかもじわじわと家畜たちの復讐が始まっていたのかも知れません。

-2004/2/12




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