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端っこにいる人の気持ち


((2001/8/27-9/1放送分より)


 主人公には脇役の気持ちは分からず、通路の真ん中に居て仲間を引き連れて先頭を歩く人は、その邪魔にならないように端っこにいる人の気持ちが分からない。笑顔がすてきな明るい人は、皆が喜ぶ笑顔をなぜ出さない人がいるのだろうと疑問に思うのかも知れない。すてきな笑顔に憧れながらも、その笑顔が出せなくて苦労している人が居ることを理解できない。

 健康に恵まれ働く人が真ん中にいるのであれば、病気をして病院にいる人は端っこに追いやられていることになる。何も好きで、病院にいる訳じゃない。体が思うように動かないから病院にいたりする。そんな社会の端っこに追いやられた人の気持ちがよく分かるのはやはり端っこにいた人達だろう。

 クラスの人気者になるのは気持ちが良いに違いない。そこで自分の存在を確認できる。会社で働いて出世するのもいいものだ。それは自分の能力を認めてもらったことになる。世の中で有名な人になるのもいい。世の中が自分を認めてくれたことになるから。しかし、個人的には有名人にだけはなりたくない。それは、社会が自分を認めてくれたという栄誉を得ると同時に、多くのきままな自由という幸せを失ってしまうから。

 歌手になるよりは、作曲家や作詞家になることを望み、俳優になるよりは脚本家になることを望む人も多い。歌手や俳優だけで、曲を作る人や脚本を書く人がいなければ、優れた歌もドラマも映画も生まれない。

 かつて世を治めた王には家庭教師という名の知恵を与える人々がいた。それから何千年も経つと、立場が逆転する。その当時の王を知らない人は多くいるし、関心もない。ところがその知恵者が語った数行の言葉は数千年も経った今でも、今の人々を動かし続けている。

 有名人になるなら死ぬ間際か、死んだ後が良い。生きている間は端っこにいる方が自分らしく生きられると考える人もいる世の中の方が面白いと思う。

-2001/9/2


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