この質問は「どうして勉強することは良いことで勉強しないことは悪いことなのですか?」という問いに聞こえます。そして、「良いとか悪いとか誰が決めたのですか?」、「なぜ好きでもない勉強をしなければいけないのですか?」と続きます。
”もっと勉強しておけば良かった”と大人になってから考える親や教師は子供の頃の自分の気持ちを忘れて、理想を語ってしまうので、どうしても子供と大人の世代の溝は埋まりません。大人にとっての理想は子供にとっての現実で、理想と現実の間には埋めがたい溝があることは大人が一番知っているはずなのに、それを忘れて”良かれ”と思う道徳的な固定概念が親にそんなことを言わせるのでしょう。
ところが自分で考えることを諦めかけた大人に比べ、子供達は遙かに素直で基本的な問いかけをします。すでにこの時点で、頭の柔らかさという点において大人は子供にかなわないのだろうと思います。
それでも子供は親に頼らなければ生きてはゆけないことを本能的に知っているので、親の言うことを聞こうとします。しかし、これは自分で考えることを止めて、スポンサーの意見に従うようなもので、そんな番組制作者が優れた番組を作れないように、子供達は自分で考えることを忘れようとして、無表情な大人になろうとします。
”どうして勉強しなければいけないのですか?”という問いは、きっと大人に対する以下のような問いかけではないかと感じています。
子供の頃に勉強しなかったために、今苦労しているのだとすれば、今からでも勉強すれば良いことだし、何が良いことか悪いことかは時代によって変わるから、そのときそのときで自分で考えれば良いから、そのときのために、自分で考える力を身につけさせて欲しい。
-2002/1/22
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