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「赤ちゃんポスト」のジレンマ


 赤ちゃんを産んでも育てられないときに、赤ちゃんを置いておくところが、赤ちゃんポスト。この赤ちゃんポストに賛成する人は、赤ちゃんが捨てられ殺されている現実を何とかしたい、と考え、逆に反対すル人は、そんなことをしたらまずます無責任な親が増える、と考えているようです。

 二つの意見がかみ合わない理由は、一方は子供が捨てられている現実を何とかしたいと考え、もう一方は、無責任な親を何とかしたい、つまり倫理の話をしているためのようです。

 倫理は、人として守るべき道、のことですが、子供を産んだら育てるのが人の守るべき道、という考え方だと思います。正しく感じられるこの考え方の問題点は、倫理(常識)は時代によって変わる、ということだと思います。

 子供を産んだら産んだ親が育てるもの、という考え方は、いつできたのでしょうか?日本では昔からそういう考え方は無かった、という人もいます。筆者の周囲でさえ、親以外の周囲の人が子供を育てている例が結構あります。

 核家族化が進んだために、子供を産んだ親が育てざるを得なかった、ということだと思います。

 つまり、核家族も専業主婦も、戦後の一時期に起こった例外的な現象で、そこには面倒を見てくれる親も親戚も近所のおばちゃんもいないため、産んだ親が育てざるを得なかったわけです。子供は、産んだ親が育てるもの、という倫理を時代に押し付けられたとも言えます。

 子供を育てることが著しく重荷に感じるからこそ少子化が進んでいるわけなので、時代の流れが理解されるにつれて、人として守るべき道、も変わってくるように思います。

 このまま子供を育てにくい時代が続いて少子化がさらに進めば、そのうち日本人がいなくなるらしいので、これは緊急事態です。

 生まれてきた赤ちゃんを何とかして皆で育てよう、とするだけではなく、現在中絶で亡くなる年間100万人の赤ちゃんが何とか生まれてこられるようにすることが、人の守るべき道、になる時代が近づいているように思います。

-2007/3/13



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