会社に勤めていると、定年ではなく中途で会社を退職する人が、お別れの挨拶にやってくることがあります。つい最近も何人かやってきました。今は、一時期の激しいリストラの嵐は過ぎ去っているため、肩を叩かれたというわけではないようです。どうも、前から会社を辞めたくて仕方が無かったものの、なかなか決断できなかった、ということのようです。
辞める理由をそれとなく聞いたところ、”上と話が合わない”というのが一番の理由でした。すでに勤続二十年を過ぎている人たちなので、今更上と話が合わないも無いだろう、と普通なら突っ込むところですが、私は納得してしまいました。
上というのはもちろん経営に関わる偉い人たちのことです。社員の一人一人が経営をするわけではありませんが、経営者らが何を目指しているのか、それは社員に敏感に伝わるものです。なぜなら、それは自分の未来をも映しているからです。そしてそれは、結構社員一人一人の動機付けになったりもします。
そこまでやりたいのなら、こっちも応援しようじゃないか、という気にさせる経営者の下で働いている人もいるわけです。
一方、そんな熱気がさっぱり感じられず、さりとて自分がその経営者になれるわけでもなく、つまらないので辞めたいと思っても、いろいろ事情があって辞められない人もいるわけです。仕方なく給料をもらうためだけに働くのは、結構な重労働です。それは人間が時間的な存在で、現在に生きているだけでなく、予想される未来にもまた生きているからだろうと思います。
最近、求人率がやっと一倍に達しました。もちろん業種や地域、年齢によってばらつきはありますが、これまで、”未来を感じられない”会社で我慢してきた人たちが、次々に動き始めるような気がします。
未来を感じさせる経営者が増えのが先か、それとも会社に見切りをつけて転職する人が増えるのが先か。どちらかというと、前者の方が難しいような気がします。
-2006/2/7
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