百万人を超えるとされるアルコール依存症患者のなかで、定年後にそのアルコール依存症になる人が増えているそうです。原因はやることがなく退屈なので昼間から酒を飲んでいるうちに急速に依存症になったというもの。蓄えも年金もある定年後の生活は、昔話で言うところの、「なに不自由ない暮らし」。その暮らしは長年こつこつと働いて金を蓄えた壮年の人たちに与えられるご褒美です。
しかし、あまり楽しそうじゃありません。それどころか苦しそうです。金も貯まり退職して暇もできたのに、それを活かす肝心の「やる気」がどこかへ消えてしまったようです。
仕事もせず勉強もせず昼間から酒ばかり飲んでいる先輩たちがいる一方で、酒はともかく同じように仕事もせず勉強もしていないニートと呼ばれる青年たちが日本には64万人(2004年)います。”立派”に働いている人たちの中には、「頑張りや辛抱が足りない。甘えている」とニートを批判する人もいるようです。
しかし今は、辛抱する木にストレスが生(な)る時代。頑張って仕事をしているだけでは、昔のように物が売れたり会社が大きくなったり給料が増えたりはしない時代。もっと言えば、昔は石の上に三年も座っていれば、目の前で高度成長という面白い映画が観れた時代でした。
今は停滞と成熟、そして仕込みの時代だとされています。ニートな壮年たちは体験ばかりで自分で考えることが不足しているとされる世代。一方今のニート世代は考えるばかりで体験が不足しているとされる世代。共にもがき苦しみ続けるニートな壮年と青年たちが組めば、相互補完作用によって強力なエネルギーが生まれるような気がします。
-2006/12/19
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