大多数の日本人にとっての敵は、北朝鮮でもアルカイーダでもなく、自分の中から沸いて出る怒りなんだろう、と思います。酒の力を借りた怒りが銃を持ち引き金を引いた後、その銃声に驚いて自分が目を覚まし、人を殺してしまったことに気がつきます。怒りに流された行為の後に待っているのは絶望で、絶望は同じ銃と指を使って自らの命を落とすようにし向けます。
もし怒りを抑える術も知らず、絶望から立ち直る方法も知らないなら、条件さえそろえば、同じ事件に巻き込まれることを意味しています。しかし、逆に言うと、条件さえそろえなければ、この種の事件の当事者にならずに済むということになります。その条件とは、
1) 怒りに酒を飲ませない
2) 怒りに散弾銃を持たせない
となりますが、この二点は怒りの原因を取り除くことにはなっていません。祖父の怒りの原因は何だったのでしょうか?中三の孫の進路を巡ってゴタゴタがあったと報道されています。一般的に、祖父母や親が自分自身の人生に不満を持っているとき、その不満を解決する代わりに、孫や子供にその役割を背負わせる、ことがあります。
子供はそうした大人の真意を直感的に見抜いてしまうのかも知れません。反発する子供に腹を立てているように見えながら、実はその大人が腹を立てている相手は、子供の方ではなく自分自身が抱えている不満そのものであったりします。そうなると、いくら口論しても何も前進しないことになります。
日頃の不満によって生まれるせっかくのエネルギーを、”怒り”に持って行かれないようにできるかできないか、これがその人の人生を決めてしまうような気がします。
-2003/11/26
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