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なぜ欠陥マンションを売ることができたのか?


 耐震偽造のニュースが続いていますが、14日に衆議院で行われた証人喚問は、いかにも何かを隠しているような証言振りでした。証人喚問の場合、ウソをつけば偽証罪に問われるというのに。今日になって、知らないと言っていたはずの『ヒューザー』が、知っていながら物件を販売したらしいという報道がありました。

 10月25日に検査機関の『イーホームズ』が姉歯物件の計算書に偽造があったことを『ヒューザー』の設計担当部長に指摘していたにもかかわらず、翌日の26日にはマンションの売買契約を、28日にはマンションの引き渡しなどをやっていたらしいのです。

 しかし、実のところはこうした報道も、”そういうのもアリだろうな”、と思うだけです。ここまで来ると、もはや驚くことではなくなってくるのですが、不思議なのは、なぜこうした欠陥マンションを平気で売ることができるのだろうか、ということです。人間とはそんなに信用ならない生き物なのだろうか、という疑問が湧いてきます。

 しかしこれまで様々な犯罪の動機を気を付けて見ていて感じるのは、悪と知りつつ悪が行えるような大悪党は滅多にいやしない、ということです。下手をすると電気椅子に送られるかも知れない、と覚悟を決めて悪事が出来る程度胸のあるやつは殆どいない、ということです。それならばなぜ人を騙すようなことができるのでしょうか?

 それは人を騙す前に、まず自分自身を騙しているからだろう、と思います。このマンションは優れた物件で、入居する人も幸せに暮らせるに違いない、と自分に暗示をかけるのです。もしかしたら会社ぐるみでそうした刷り込み(教育)が行われていたのかも知れません。

 証人喚問のときの証言はいかにも自分に言い聞かせているような感じでした。「もう少し何とかならないか、ということは言ったかもしれない。だが、法律の範囲内と認識していた」(と信じたい)。「構造計算には関与していない」(はずだ)。そうだったはずだと自分に言い聞かせるわけです。

 もし自分を騙していたのなら、日を追うごとに自分が嘘をついていたという現実を突きつけられ、言い訳さえ出来なくなるのは時間の問題です。普通の人間なら、悪党で居続ける理由も度胸も無いはずなので、早く姉歯元一級建築士のように、しゃべって楽になった方がいいと思います。

-2005/12/22




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