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加古川殺人事件はなぜ起きたのか?


 男が夜中に親族の家に侵入して次々に殺害する、という殺人事件が起こりました。この種の事件を防ぐ方法があるとしたら、それは何なのでしょうか?

 事前に凶器の包丁を用意するなど、この事件が計画的であったこと、さらに短時間に行われたことなどから、日頃から恨みを持っていたのではないか、と思わせます。実際、容疑者は20年以上前から恨みを持っていたと供述しているようです。

 容疑者は隣人が植木に水をやっているときに、包丁を投げようとして母親に止められていたり、それ以前から保健所や警察に近隣住民から容疑者とのトラブルで相談が寄せられていた、と報道されています。

 この種の事件を防ぐために、凶器が包丁だったからという理由で、包丁の販売を禁止するわけにはいかないし、ガソリンをまいて放火したという理由で、ガソリンの販売を禁止するわけにもいきません。事前に警察に相談があれば、四六時中警官が容疑者に張り付くようにしたら、警官は何人居ても足りないはずです。

 殺害の動機が恨みだったとすれば、その恨みはなぜ殺人事件に発展するまでにふくらんでしまったのでしょうか?

 普通の人間なら、隣人が植木に水をやったくらいで、ナイフを投げたりはしません。しかしそうしたということは、容疑者にとってはナイフを投げなければならない合理的な理由があったはずです。たとえば、植木に水をやることが、自分の家を水浸しにするのではないか、という不安に結びついていたのだとすれば、そんな隣人は始末せねばならないはずです。これはいかにも幻覚に対する反応のように思えます。

 何らかの理由で、幻覚が見える状況にあったのでしょうか?幻覚と結びつくのは、統合失調症の一部の症状や、アルコール・シンナー・覚醒剤など、合法非合法含め、ドラッグ依存による症状ですが、これらが原因なら、責任能力も無いということになりそうです。

 考えにくいことですが、隣近所とのトラブルでついカッとなって事件をおこした、のだとすれば、一番の予防策は、何らかの仕事に就くことだと思います。容疑者は無職で47歳だそうです。本来なら働き盛りの年齢です。人間という存在にとっての最大の不幸は、”退屈”だろうと思いますが、仕事もなければさらにかすかな自信まで奪い去ってしまいかねません。

 つい出来心で良からぬ事を考えたとしても、仕事で忙しければつまらない事件を起こす暇も無くなるだろうし、仕事をしていればいくらかでも成長するし、少しは敬意も払われるはずです。イラクでも日本でも、治安を良くする一番の方法は、仕事を用意することではないかと思っています。

-2004/8/4




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