政治家などの公人は、その人がどんな人なのか、経歴とか家族構成とか、出身地などの個人情報が解らないことには選挙で選びようがないので、どうしてもプライバシー保護は制限せざるを得ないのですが、その娘さんはどうなのかと言えば、どちらかと言えば普通の人、つまり私人に限りなく近いと言えます。
だから、結婚したとか離婚したとか、私事についての記事を書いた週刊文春は差し止めはともかく、非難されるべきなのです。それならば、長女の記事を削除しない限り出版や販売をしてはならない、とした裁判所の判断は正しかったのでしょうか?
私は大失敗だった、と考えています。結局この判断によって火に油を注ぎ、話題になって週刊誌の売れ行きがのびて、オークションにまで高値で売りに出されました。長女の私事がより強く人々の印象に残る結果になってしまいました。
裁判所の判断は、皮肉にも私人である長女のプライバシー侵害を増大する方向に作用した、と言えます。これは別の言い方をすると、私人のプライバシーを尊重することより、この種のゴシップ記事を快く思わない政治家たちの意を汲んで、メディアにお灸を据える方を優先した、と疑われても仕方がありません。
裁判所は、長女の仮処分申請を受け、文春のゲラ刷りに目を通した時点で、もしあなたが自分のプライバシーを守りたいのなら、放っておくのが一番ですよ、となぜアドバイスができなかったのでしょうか?
それとも、長女もやはり政治家の卵で、自分のプライバシー保護より、文春などのメディアを今のうちに叩いておきたかった、ということなのでしょうか?
-2004/3/19
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