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『天下り』の何がいけないのか?


 「当分天下りを自粛する」というニュースを目にすると、やっぱり天下りは歓迎されるようなことじゃなかったんだ、という印象を受けます。誰にだって再就職する権利はあるはずです。それがダメだというのなら、職業選択の自由を奪うことになります。憲法違反にならないのでしょうか?天下りの、何がいけないというのでしょうか?

 天下りで連想するのは、羽衣を羽織った天女が降りてくる話です。天女を見かけた若者は、わざと羽衣を隠し、天女が天に帰れないようにして自分の妻にしてしまいます。それだけ天から降りてくるものは有り難く魅力的だったのだろうと思います。

 ところがもし降りてきた天女が不細工で口うるさく、あれが欲しいこれが欲しいと物を欲しがり、しかも言うことをきかないと恐喝したり暴力を振るう。しかたがないので言うことを聞こうとすると人の物まで盗んでこないといけない。

 問題にされている天下りは、前者ではなく後者に属する、ようです。

 そんなに詳しいことを知らなくても、談合に絡んで企業が起訴された、という話を聴けばよくわかります。普通に考えれば、法律に決められたことに違反した疑いがあるから、つまり犯罪者の疑いがあるから、起訴されているわけです。裁判が終わり有罪となれば立派な犯罪者の一員となります。前科がつきます。履歴書の賞罰欄に、この前科を書かなければならなくなります。

 その犯罪の疑いのある企業の中に”三菱”の名前もありました。偽造カード問題で、預金者に冷たい、銀行のなかにも”三菱”。欠陥車を隠していた自動車メーカーの中にも”三菱”。そして、間接的に税金を横領していることを意味する談合にも”三菱”。これだけ続けば企業イメージに良いはずがありません。

 あのとき、あの”不細工な”方の天女が降りてこなければ、と悔しがる関係者もいるはずです。

-2005/7/2




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