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靖国参拝は仏滅に結婚式をやるようなものか?




 土日または祝日そして大安、という条件で結婚式場を確実に予約しようと思えば一年くらい前から申し込む必要がある、という話を聞くことがあります。できるだけ吉日を選びたいと考えるからだと思いますが、考えてみると不思議な慣習です。

 結婚する人は若い人が多いので、単純な計算で割り振られているだけの大安や仏滅に科学的根拠があるわけがない、と思っている人は多いはずです。しかしなぜ大安などの吉日を選びたいのでしょうか?それは出席予定の親戚の叔父さんや叔母さんなどにうるさそうな人がいるから、という理由もあると思います。「何も仏滅の日に権婚式をやらんでもいいだろう」という意見を想定しての選択だろう、と思います。

 靖国神社に総理大臣が参拝したくらいで、なんで中国や韓国がうるさく言うのか、実に不思議な”慣習”です。無宗教とも言われる日本人ですが、実際は独自の死生観を持っている、と思います。それは善人も悪人も死ねば皆仏になり罪は消える、だから戦争に責任がある人もない人も等しくその死を悼むべき、と考えるのだと思います。

 一方中国や韓国には、戦争に責任があるとされるA級戦犯の霊を神としてあがめ安置している靖国神社に参拝することは、戦争責任がある人に頭を下げ、戦争を賛美している、と見えるようです。中国人は死人にムチ打つとも言われ、死に対する考え方は根本的に違うようです。これでは百年経っても溝は埋まりそうにありません。

 日本にはまた、A級戦犯など一部の人だけを戦争犯罪者にするのはずるい、という考え方もあります。A級戦犯を決めた東京裁判そのものがおかしい、というのです。この考え方もよく理解できます。戦争犯罪者は、はやく戦後処理を進めたい戦勝国が、この方が何かと都合が良いという理由で決めたと思うからです。

 A級戦犯だけが罪人ではないし、仮に罪人だったとしても死んでしまえば罪は消える、だから靖国に参拝することで戦争を賛美しているわけでもないし、中国や韓国の感情を無視しているわけでもない。筋が通っている、と思います。

 ところが中国は、日中国交回復のときに、中国を苦しめた戦争の責任はA級戦犯にあるから、他の日本人は中国人民と同様戦争の被害者である。よって被害者同士が国交回復で仲良くするのは何の問題もない。戦後補償も要らない、という論理だったようで、当時の日本政府もこうした考え方をとっていたそうです。

 仏滅は縁起が悪く大安は吉日、と決まっているのに、なぜよりによって仏滅の日に結婚式をあげるんだ、と怒る親戚のおじさんのように、なぜ悪人と決めたA旧戦犯の霊に頭を下げるんだ、と言っているんだと思います。


-2005/4/23




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