北朝鮮は再三の警告を無視してミサイルの発射実験を実施しました。ミサイルは北海道の沖にも落ちたようです。これが北朝鮮の言うように、自衛目的の軍事演習であるのなら、演習の期間や海域を事前に宣言しなければなりません。それがなかったため、北朝鮮はますます危ない国になっています。
そんな北朝鮮が、二度とミサイルの発射実験をやらないように、北朝鮮に対して皆で経済制裁をしようと主張しているのが、日本と米国です。一方、それは北朝鮮のような国にとっては逆効果だとするのが、ロシアや中国です。どちらが正しいのでしょうか?
ここでの目的は二度と北朝鮮にミサイル実験をやらせないようにすることです。この目的のために、経済制裁を実施するのが北風の政策だとすれば、経済制裁どころか、経済支援を続けようとするのが、太陽政策となりそうです。どちらが効果的でしょうか?
ここで、太陽と北風の話を思い出しておきたいと思います。「太陽と北風」の話はこうです。通りを歩く旅人のコートを脱がせるために太陽と北風が競争します。太陽と北風に与えられたターゲットは旅人の着ているコートを脱がせることです。
北風は得意の冷たく強い風を吹かせコートを吹き飛ばそうとしますが、旅人がしっかりとコートをつかんで離さなかったため、失敗します。一方、太陽はポカポカと暖かい陽の光を旅人に照らします。やがて暑くなった旅人はコートを脱ぎます。これで、この勝負は太陽の勝ちとなります。
この話をよく分析してみると気がつくことがあります。旅人はもともと寒い通りを歩いています。そんな旅人にさらに寒い北風を吹き付けると、当然旅人はより寒いと感じます。この寒いという不快な状況から抜け出すためには、コートを手放してはなりません。旅人は北風によってコートの重要性を再認識します。つまり、北風は旅人に対して、「防寒のために、大事なコートを脱がないようにしなさい」、とメッセージを送っているようなものです。
一方太陽は、旅人に暖かい陽の光を当てます。それも十分に当てるため、旅人は暖かさを通り越して暑くなります。暑いという不快な状態から抜け出すためには、コートを脱ぐのが一番です。つまりここでの太陽のメッセージは、「熱中症を防ぐために、コートを脱ぎなさい」です。
太陽も北風も最終的には旅人を不快な状況に追いやっています。旅人がその不快な状態から抜け出すために必要なことは、太陽の場合はコートを脱ぐことですが、北風の場合はコートを着たままでいることです。旅人と利害が一致した太陽は勝利し、利害が一致しなかった北風は負けています。
ミサイルとか核とか拉致問題を残したまま、たとえば韓国のように、経済支援をすることを”太陽政策”と呼んでいますが、この太陽政策は、韓国の有力紙
朝鮮日報に「ミサイル発射」は太陽政策が生んだ「平和ボケ」と称されるなど、批判されています。太陽政策は失敗だったのでしょうか?
おそらくそれは、失敗というより不十分だった、ということだと思います。つまり、北朝鮮はまだかなり寒いのです。まだ寒いのにコートを脱ぐ人はいません。
しかし、どの国にもそれぞれに事情があり、自分の国を最優先に考えます。韓国も例外ではなく、自国を犠牲にしてまで、北朝鮮を支援することはありえない話です。だから韓国の太陽政策が十分に行われることはありえないと思います。結局は北朝鮮が、自分自身に太陽が当たるように動くしかないのだろうと思います。
-2006/7/9
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