白いガードレールを頼もしく思う時期もありましたが、目が肥えてきたのか時代が変わってしまったのか、今やガードレールの白さを、目障りだと感じることが多くなりました。まるで街並みをガードレールが切り裂いているかのようです。
見慣れているためか普段はたいして気になりませんが、たとえばデジカメのファインダーを覗いたときに、ガードレールが映っているとすぐにわかります。ガードレールが白すぎるのか、その形が不自然なためか、風景になじまないようです。そこでガードレールを避けて撮ろうとして、カメラを上に向けると今度は電線が邪魔になる、という具合です。しかしこの程度なら、怖いとまでは行きません。
怖いのは、ガードレールが目障りだと感じたときから、何となく街を汚いと感じるようになることです。汚ければ無意識にそこへ行くことを避けるようになり、商店街なら寂れるでしょう。地元なのに何となく好きになれない、と言ったことにもなりかねません。
人が好んで集まる通りや街には、どんなガードレールが使われているのか。たとえば有名なパリの、凱旋門が似合うシャンゼリゼ通りを想像し、その通りの両側に見慣れた白いガードレールを置いてみます。
あのシャンゼリゼ通りが、どこにでもある日本の地方都市に見えてくるから不思議です。せっかくの景観を切り裂いているかもしれないのに、気づかずに使っているとすれば、それが一番怖いことかも知れません。
-2005/6/6
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