宮崎県知事に立候補した「そのまんま東」候補に対して、宮崎県民の目は冷たかったようです。ところが日が経つにつれ彼を支持する人が増えたらしく、21日に行われた投・開票の結果では、26万票あまりを取って当選。二位の19万票に7万票の差をつけての大勝でした。しかし、問題はこれから。このコラムでは、ある仮説を元に、東国原新知事のこれからを占ってみたいと思います。
”「そのまんま東」候補は本気だ。真面目に宮崎の将来を考えている。”そう感じるようになった有権者が多かったようです。しかし、情熱はいつかは冷めるもの。いつまでその情熱が続くか、それが問題です。
12年前、「都市博」中止を訴えた青島さんが東京都知事に当選しました。しかし、その後の四年間には何もしませんでした。当時、まるで抜け殻のようになった青島さんを不思議に思ったものです。その謎が最近になって解けました。
青島さん個人をよく知る人によると、青島さんが何かをやるときの動機はたいてい「有名になるため」らしいのです。「人間万事塞翁が丙午」で直木賞を受賞しますが、有名になった途端に小説への情熱を失ったり、都市博中止を訴えて都知事に当選した途端に都政への情熱を失ったのはこのためらしいのです。つまり、賞を取ったり知事に当選した時点で、目標が達成され、がんばる動機が消えたのです。
ブログを持つことを目標にすると持った途端に情熱が消え更新しなくなったり、大学に受かることを目標にすると受かった途端に意欲を失い五月病になる、といったことと同じ理屈です。
しかし一方では、2000年に長野県知事に当選した田中康夫さんのように、当選後も議会や県職員を敵に回して突き進む人もいます。知事としても有能で意欲も十分だった、と個人的には評価していますが、くせがある上に敵を作り過ぎたため、志半ばで落選することになりました。
東国原新知事が立候補したそもそもの理由は何だったのでしょうか。立候補の動機によって、このあと新知事が情熱を持ち続けるのか、それとも抜け殻のようになってしまうのかが、決まるように思います。
ここで今後を占うために、一般的な一つの仮説を立てたいと思います。お笑いと政治に関心を持つ男性が、出身地に戻って政治家になる理由は何でしょうか。いずれも人の注目を浴びる職業です。なぜ注目を浴びる必要があるのでしょうか。
たいていの男性は、幼いときに出会った大人の女性に憧れるものです。しかしどうすることもできないまま大人になります。歳をとってもその頃の淡い記憶は消えません。そんな相手に、どうしたら、いいところを見せられるでしょうか。
もしかしたら本人の気がつかないうちに、一生を掛けて自分の技を磨いてその人のいる街に戻り、その誰かを喜ばせたい、という遠大な計画が進行中なのかもしれません。もし、これが立候補の最大の動機なら、宮崎を良くしてその人のご機嫌を伺わねばなりません。もしこの仮説が当たっているのなら、情熱が枯れることはない、という気がします。
-2007/1/23
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