ヨーロッパご訪問を前に行われた皇太子の記者会見が波紋を呼んでいますが、デイリーテレグラフの報道によれば、「男児が生まれるまでは外遊には反対」というのが宮内庁の方針のようです。皇太子妃の外国ご訪問を止めることは、男児出産につながるものでしょうか?
生まれる子供の性別は父親で決まるとされています。染色体がXXで女児、XYで男児となりますが、Y染色体をもつのは父親だけだからです。皇太子妃をいくら日本に閉じこめても男児に恵まれる確率は一つもあがりません。
男女のどちらになるかは運次第ですが、いずれにしても健康であって欲しいものです。健康な子供が生まれるためには健康な母親が必要です。母胎が健康であるためには精神もまた健康でなければなりません。
健康であることを願い、皇室になじむように努力をされたとしても、そのように願う自我(意識)は自己(無意識)を支配できないものです。これについてフロイトは、暴れ馬を操るようなものだと語り、ユングは、意識は無意識に対して無力である、と語っています。
つまりいくら自分を押し殺してなじもうとしても、どうにもならないときがある、ということです。自分を押し殺すことは聖徳太子が帰依した仏法の教えにも反しています。もし宮内庁側が、皇太子妃に対して我慢を強いることが健やかな男児出産につながると考えているとすれば、母子の健康について不勉強であることになるし、もし、無理と知りながら我慢を強いているとすれば、それは犯罪です。
宮内庁法第一条第二項には、「宮内庁は、皇室関係の国家事務及び政令で定める天皇の国事に関する行為に係る事務をつかさどり、御璽国璽を保管する。」とあり、どこをどう読んでも、皇太子妃を国内に閉じこめる権利を与えてはいません。
仮に宮内庁が、国内の空気は男児出産を願っていると読み、そのために動いているとしても、皇太子妃は外交という天職を全うする方が元気な男児出産につながる、と考えます。
-2004/5/14
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