「時間外に仕事をしても残業代をもらわないことをサービス残業と呼ぶのなら、そんなもん昔からあったよ。」と考える人は多いはずです。それならば、なぜ最近になって社会問題化してきているのでしょうか?おそらくこれは非常に単純な理屈からだろうと思います。
ADSLを提供するプロバイダー各社は初期費用を無料にするサービスを実施することが多くなってきました。この狙いは加入者を増やすことと、足りない分は月額費用でおいおい取り返そうとしている、ということだろうと思います。つまり、つじつま合わせの時間差攻撃です。
つぶれそうな子会社に、あの松下幸之助さんが出かけて、そこの従業員らと会い、「君たちを解雇することは絶対しないからぜひ協力して欲しい」と頼んだことがあったそうです。松下幸之助さんの人柄に惚れ込んだ子会社の人たちは奮い立ち、土日も働いていい物を作った、と聞いています。
土日の働きはサービスでしょうが、結果いい物もできて雇用も守られました。このため、ただ働き分を後で取り返すことができた、という訳です。
最近はご存じのように会社の規模の大小に関係なく、雇用は不安定です。サービス残業をして、いざ取り戻そうとしたら、会社がつぶれてしまった、あるいはリストラで辞めさせられた、というのでは取り戻せません。
サービス残業に疲れて過労死に追い込まれたら、ただ働きのまま一生を終わることになり、死んでも死に切れません。となれば、後ではなく、今のうちに取り戻す必要があります。どういう方法があるでしょうか?
一つは仕事の質を下げることです。これは意識せずとも、そうなると思います。残業疲れで翌日の午前中はぼんやりと過ごし、あっという間に午後になります。さあ、仕事を始めようか、と思ったら夕方です。サービス残業をしても一日の仕事の質が落ちているので、残業代も請求できません。
しかし、きちんと仕事をしていると思っている人はどうすべきでしょうか?辞めてしまうか、『2ちゃんねる』にでも書き込むか、訴えるしかありません。ここで掲示板に書き込む際に注意すべき事は、ウソを書かないことです。そしてできれば裏を取っておくこと。最近の警察はスーパーコンピューターを導入し、サイバー犯罪にも力を入れているので、匿名でもすぐに身元がバレてしまうそうです。
サービス残業の先輩と言えば霞ヶ関の官僚たちです。かれらが若い頃に貯めに貯めたサービス残業代を天下りで取り戻そうとしているらしいことは有名です。ところが、その天下りも風当たりが強くなっています。もうそろそろ、サービス残業をやっている時代ではなくなりそうです。
労働基準監督局の役人たちががんばりたくなる気持ちもわかるような気がします。立ち入り検査で残業をしてしまったら、これからは残業代をきちんと請求するのが賢い方法です。そうしないと、天下りという名の再就職制度が消滅しているかも知れないからです。
-2003/7/28
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