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成長の限界とテロの関係


 ブッシュ政権はテロ根絶を理由にフィリピンにまで足をのばそうとしています。そこまで徹底的にやりたいのかとも思いますが、同時多発テロの原因を探ってゆくうちにパレスチナや貧困の問題があることが分かってきました。貧しいと言うことは「文字も読めず、ラジオもテレビも持たず、従って世の中を知らないままに貧しさから逃れようとして兵士になって家族を支えることを喜びとし、自分が兵士として属している団体や、あるいは国、そして世界がどんな状況にあるのかさえ知る機会もなく、いつの間にかテロに荷担してしまっている。」

 こうしたプロセスが明らかになってきましたが、国を治めるために働いている為政者のブレーンたちはどうでしょうか?おそらく、これは当然すぎるほど当然でとっくの昔に分かっていることかも知れません。

 それなら、その優秀なブレーンを抱えているはずのブッシュ政権が、アフガニスタン以外のイスラム過激派を押さえ込もうと必死になってフィリピンにまで足をのばしているのはどうしてなのでしょうか?テロの根本原因であるはずの貧困を防ぐ方が近道であるようにも思えます。なぜそちらへ向かわず力で押さえ込もうとするのでしょうか?

 原因は資源の奪い合いにあるのではないかと考えています。平成12年版の科学技術白書にも”成長の限界”と題して、「資源の枯渇や環境の悪化によって成長には限界があることから、21世紀はモノの豊かさより、新たな価値へ向かうべきだ」という意味のことが書かれています。

 「貧しい人達を豊かにしてテロを防ごうと思っても資源にも環境にも限界がある。だから、これ以上貧しい国々が先進国と同じ生活水準を期待しても無理がある。貧困を救うことがテロを防ぐことであったとしても、皆が豊かになることはできないから、やはり力で押さえ込むしかない。」

 この”成長の限界”は今から30年も前にローマクラブ【Club of Rome】でなされた報告で、ローマクラブというのは世界中の知識人が集まった民間団体だそうです。人口が増えすぎて皆が豊かになることには限界があるということですが、だからと言ってじっとしているのは人間的ではないのでしょう。「ファクター4」という考え方が出てきました。豊かさは倍にしながら資源の使用量は半分にするというものです。

 もちろん、このファクター4を米国のブレーンが知らないはずはありません。しかし、エネルギーの使用量を抑えることは経済成長を下げることであって、政権の支持率を下げることでもあると結論づけたのでしょうか?ファクター4を越える考え方が出てこない限り、このファクター4は否定され、”成長の限界”の時代に戻ることになります。

 その昔、農業革命が起きて都市国家が出来て文明が生まれ、産業革命が起こって豊かな国が増えましたが、人口も増えました。次に起こる革命はいろいろ言われていながらまだ決定的なものは無いようです。

 それでも次の革命は人間の欲望と人類の生き残りの両方を満たすものであるはずで、そうでなければ革命とは言えないと思います。しかし、その次の革命というのは何なのでしょうか?少なくともその革命の後には成長の限界も、貧困によるテロも無くなっているはずだという気がしていますが・・・。


-2002/1/31


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