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なぜ日曜日に窓口業務をやってくれないのか?


 日本には戸籍法があってしっかりした戸籍が存在していますが、なぜ住民を特定できる情報が役所に集まっているのかというと、それは税金をきちんと取るためだろうと思います。税金をより正確に徴収しようとすればその人が本人であるかどうかの情報が重要な意味を持つことになります。

 戸籍も印鑑証明も住民票も本人確認のための道具で、それらが住民の暮らしを向上させるために始まったわけでないとすれば、その申請や発行のサービスが役所の都合で決るのも当然だろうと思います。

 しかし時代は税金を取る殿様が一番偉かった封建社会の時代から、税金を取られる住民一人一人が一番偉い(はずの)民主主義の時代に変わりました。住民は税金を取られているのではなく、税務署にお願いして税金を集めてもらい、そのお金で自分たちの地域や暮らしを維持するために役所で使うように、依頼しているのです。このようなシステムがどうも民主主義のようなのです。

 この民主主義が成熟すればするほど、住民の動きは主体的になり、税金を納めようと言う気にもなり(?)、気の利いた行政サービスをただ期待するだけではなく、選挙の時にはそれを実現してくれそうな議員や市町村長候補に投票するようにもなるはずなのです。

 今年の4月から甲府市の市役所本庁舎では日曜の窓口業務が始まったそうですが、これは市長の公約だったようです。甲府市でも平成8年の市議会議事録に日曜窓口サービスの開設を望む市民が多いことが取り上げられていますが、実現したのは選挙の時に公約となったからと言えそうです。

 おそらく全国どこの市町村の住民でもこの希望は同じだろうと思います。ところが、職員にとって役所は職場です。日曜にきちんと休むことが職場環境を守る第一歩だと考える人も多いはずです。”せっかく公務員になったのに、一部の住民のために日曜日に出勤だなんて信じられない”、と考えるのがこれまでの常識だろうと思います。

 ところが、住民たちはぼちぼちではあるものの、着実に住民一人一人に主権がある、ということの意味を知り始めているのだろうと思います。”役所でやってくれないのなら、コンビニや郵便局でやれるようにして欲しい”。利用者からすれば当然の希望だと言えます。

 こうした動き(行政サービスの外注化)が進めば、結果的に役所でやる仕事が減ってゆくことになります。この調子で人まで減らされたら、職場環境どころか職場そのものが無くなってしまう恐れがあります。

 もしかしたらお上意識や特権意識があるがために日曜の窓口サービスなどに見られる動きを難しくしているのかも知れません。しかし、難しい試験をパスして公務員になったのですからそうした意識があって当然です。

 しかし、その意識を満足させるにしては役所の仕事は地味過ぎる上にこの節世間の風当たりも厳しいのです。一人一人の職員に溜まっているらしいエネルギーをどこへ向けるかが、首長や議員の腕の見せ所なのでしょうが、その人たちを選ぶのはそこで暮らす住民なのです。

-2003/4/8


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