最近イヤな話ばかりだと感じている人はニュースを伝えるテレビやラジオのスイッチを切り、新聞や週刊誌を見ないようにするのも一つの方法です。もしかしたら、”犬を噛んだ”特殊な人の話ばかりが強調されているのかも知れないからです。しかも、必ずしも真実を伝えているとは限りません。
古くは関東大震災の時に、朝鮮人が井戸に毒を投げ入れたというデマが飛び、朝鮮人が殺されるという悲劇が起きました。このデマが急速に伝わったのは新聞がこのデマを伝えたからだという話もあります。
戦後になると北朝鮮は天国のようなところだというニュースが流れました。問題なのはそのニュースを信じて北朝鮮に渡った人々です。最近の亡命事件にからんで、北朝鮮に渡った人々の悲劇が伝わってきています。
中国で文化大革命が起きたときも中国政府寄りの華々しいニュースが流れました。ところが、実際は中国国内で虐殺が行われていたことなどが最近になって明らかになっています。
校内暴力が話題になり連日ニュースで伝えられた時期もありました。当時は校内暴力が増えて学校は荒れてきているという印象を受けたものです。ところが、統計によると校内暴力は減っていました。個々のニュースは真実でも、受ける印象は不正確になることがあります。
最近少年犯罪の低年齢化、凶悪化が進んでいるとよく報道されます。ところが、犯罪白書をよく調べてみると、凶悪犯罪はむしろ減っています。代表的な少年犯罪は窃盗と横領でこれはほとんどが万引きと自転車泥棒だそうです。年齢が上がると多くがやらなくなります。
イジメや不景気株安などのニュースが伝えられることによって、ますますやる気がなくなっていまう、ということもあります。メディアは景気が良いときでも油断は出来ない、注意深く見守る必要があると言いながら、自らが行う報道を見逃さないようにと、呪文のように宣伝します。
どこまでが宣伝で、どこまでが真実かよく分からない報道から、たまには遠ざかってみるのも良いものです。
-2002/7/10
■参考文献・資料
- 放送大学 逸脱行動論(’02)
第14回 青少年問題の変質と対策のジレンマ
担当講師:徳岡 秀雄(京都大学教授)
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