トップコラム・インデックス仕事とニュース
贔屓(ひいき)に引き倒される日本ハム


 直接口に入る食品を買うとき、その食品が大丈夫かどうか知らされていない大部分の消費者にとって、ささやかな自己防衛手段は”危なそうな物”を買わないことです。

 日本ハムの食品はその”危なそうな物”に分類されるに至りました。これは雪印のケースと同じで、この後さらに株価も売り上げも下がり、最終的には規模縮小、人員整理へと向かうことが予想されます。

 狂牛病にかかった牛が日本で見つかったとき、牛肉の売れ行きが落ちましたが、特に未検査の牛肉が大量に売れ残りました。これでは食肉業界がやってゆけないということで、その未検査の牛肉が実際にその牛肉かどうか検査することなく、国が引き取り処分するという制度ができました。

 ただでさえ、景気が悪いのにさらに売り上げが落ちて苦しいときにはこのときとばかりに関係のない肉まで引き取ってもらおうじゃないかと考えるのは良くあることです。輸入牛肉なのか国産牛肉なのか見る人が見ればすぐにわかるそうですが、そうしたチェックもせずに、つまり”業界を信頼”して、こういう制度にしたわけですが、これはキリシタンを禁止していた江戸時代の踏み絵のようなものだったのかも知れません。

 一度嘘をつけばその嘘を隠そうとしてさらにいくつもの嘘をつくという連鎖が始まり、子会社だけが偽装していたはずが実は親会社の日本ハムの役員も知っていたということが分かってしまいました。

 こうなると、日本ハムの言うことは信用できないと考えるようになります。これは、これまでに築き上げてきた日本ハムというブランドにたいする信頼が”嘘つき”というイメージで汚されてしまったことを意味します。

 汚れてしまったイメージほど、あっという間に全国に広がってしまいます。 安全な他の日本ハム製品も疑い始め買わなくなります。さらに日本ハムの製品を置いているスーパーがあれば、そのスーパーにたいして安全に無関心な店、あるいは無神経で鈍感な店だというイメージができるようになります。そうなると、そのスーパーに置いているすべての商品が信用できなくなるため、そのスーパーの製品を買わなくなります。

 こうした行動はすべての消費者が行うわけではありませんが、売り上げに影響することはたしかです。これまで『ヨーデル食べ放題』、『レーメンで恋をして』など何とか盛り上げようとしてきた努力も一気に吹き飛んでしまうほど強力です。

 最近は中途半端な隠し事が命取りになるようなケースが増えています。食品業界団体が行政や政治に働きかけて始まったとされる税金を使った牛肉の買い取り制度が、その不透明さ故に逆に落とし穴となって食品業界を苦しめる結果になっています。

 タバコの箱に”健康のため吸い過ぎに注意しましょう”と書いてあるように、業界保護のためにつくったはずの制度にも致命的な副作用があることを知らせるための注意書きを、もっと大きく、わかりやすく表示する必要がありそうです。

-2002/8/12

■参考リンク





心理コラムのxSUNx
Since 13th Oct. 2000
トップ
コンテンツ:
 ようこそ! コラム ジョーク集 迷言集 リラックス写真館 トピックス リンク 逆リンク
トピックス: 男心 珈琲 深層心理 自信 使命感 睡魔と睡眠 ストレス 戦争 ダイエット 美学 美容 フランス料理 フリーター 夢のコラム ラーメン・蕎麦 ラジオ
インデックス:
 ジャンル 追加年 用語 登場人物 地域
ジャンル:
  心理 性格 対人 人生 自己 哲学 恋愛 グルメ・美容 家庭・学校 ネット HP作成 購入 新技術 科学 文化 動植物 テレビ・ラジオ音楽 企業・経済 国内政治 就職と仕事 国内社会 海外 医療・福祉季節・レジャー スポーツ他原風景

       

●当サイトは全ページリンク・フリーです。連絡も要りません。
Copyright(C) 2000-2006 xSUNx(サン) all rights reserved.