「世の中のあらゆるものは変化しており、とどまることがない」とする仏教の基本的なこの教えは、『諸行無常』と呼ばれていますが、6世紀に日本に仏教が伝わって以来、日本人の心の中に深く染みこんでいるような気がします。
鎌倉時代の歌人鴨長明は、随筆『方丈記』のなかで、あらゆるものが変わり続けるさまを、よどみなく流れる川の水にたとえています。また、平家物語の冒頭でも、「盛者必衰」、「おごれる者は久しからず、ただ春の夜の夢のごとし」と 諸行の無常ぶりを表現しています。
しかし何よりもこの思想が日本人らしく昇華されたのは、武士道だろうと思います。鎌倉時代に始まったとされるこの武士道で、命をかけて主君を守ろうとする精神を支えています。
この世ははかなく自分の命もいつ絶えるか分からない。となれば、いずれは消えゆく己の命を犠牲にしてでも、信じられることのために忠節を誓い、いよいよとなれば腹を切って責任を取るのも悪くはない。
諸行無常を、悪事を働いて成功しても長くは続かない、と解釈する人もいるようですが、真面目にコツコツ働いて成功しても長くは続かなかったりするからこの世は”はかない”、と説いているんだと思います。これが自分なりの”武士道”を追求したくなるゆえんです。
●当サイトは全ページリンク・フリーです。連絡も要りません。
Copyright(C) 2000-2006 xSUNx(サン) all rights reserved.