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「革命」前後の常識と非常識


 それまで常識だと思っていたことが、根本的にひっくり返ることを革命と呼びますが、世の中には革命と呼ばれる出来事が結構起きています。それらの革命前後では、一体何が変わったのでしょうか?

 たとえば、今から約100年前の1905年以降の17年間に、皇帝による支配から社会主義に変わる「ロシア革命」がおきていますが、この革命の前後では何が変わったのでしょうか?

 それまで、ロシアの支配者は皇帝、という常識がひっくり返り、軍人や労働者が支配する社会主義国に変わったとされています。革命前には支配されていた労働者が、革命後には支配者側に回ったということのようです。ところが、実際には労働者はあい変わらず支配されたままで、皇帝という名の支配者が、社会主義を唱える独裁者(スターリン)に代わっただけ、というのが実態だったようです。

 それでは、18世紀の半ばのイギリスに始まったとされる産業革命の前後では何が変わったのでしょうか?革命前は人間の手で物を作るのが常識でした。それ以降は機械で作ることが常識に変わります。これにより、たとえば知識の宝庫といえる本が普通の人に行き渡るようになりました。聖職者や一部の貴族が独占していた知識が大衆化したというわけです。ご存知のようにここでルターの宗教革命が起こります。

 産業革命の前には農業革命が起きています。ここで言う農業革命とは、それまで狩猟生活をしていた人たちが定住して麦や米などの穀物をつくるようになることを指しています。日本で言えば、縄文時代から弥生時代にいたる変化です。それまでは移り住むことが常識でしたが、それ以降は定住することが常識になります。そして、富(穀物)を蓄えるようになることから、貧富の差が生まれてきます。

 貧富の差が生まれると、さらに豊かな土地を支配したくなり、争いが絶えなくなります。その戦国時代には 知識革命と呼ばれる革命が起きています。ちょうと紀元前6世紀頃です。ギリシャではコペルニクスやソクラテスの時代です。この頃アテネはスパルタ国との闘いに破れています。

 釈迦が生まれたインド北部も戦国時代で、釈迦が悟りを開いた後、釈迦が王になるはずだった釈迦国は隣国に滅ぼされています。似たような時期の中国は春秋戦国時代でした。孔子は闘いを続ける支配者らに平和裏に国を治める方法を説いて回りますが、当時は誰にも相手にされませんでした。

 この知識革命の前後では何が変わったのでしょうか?古代ギリシャで始まったこの革命では、それまで神様の仕業だとされていたことを、一つ一つ自分たちで考えることをはじめたとされています。神話で世の中を説明するのではなく、物質はたとえば元素と呼ばれる最小単位からなる、という具合に論理を組み立ててゆくのです。

 さてここで問題です。その知識革命が後の産業革命を生み、さらにラジオやテレビや車やあらゆる文明の利器に囲まれるのが常識になった現在、進行している革命はあるのでしょうか?

 それは成熟社会に向かう革命だという気がしています。文明の利器が人々の仕事を奪ってしまうため、あるいは運動をする機会を奪ってしまうため、便利な時代に安住していると、その体型にかかわらず生活習慣病になり、家庭の内外ともに仕事を奪われる時代です。昔話では常識だった、「何不自由なく幸せに暮らしました」という常識が、「何不自由なく不幸せに暮らしました」という常識に変わりかねない時代だと思います。

-2006/9/13
   
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