イラク戦争下のバグダッドでフセイン像が倒されたとき、連想したのは北朝鮮の金日成像でした。いずれも、右手を挙げ一点を指さしています。これはさらにある人物を連想させるものでした。
それは息子を”巨人の星”に育て上げるために、厳しい練習を強いる父、星一徹の姿です。彼は一番星であるところの明星(金星)を指さし、親子で共通の目標である”巨人の星”を指さします。父が息子に日々鍛錬を強いるのは共通の目標のためであって、その目標のためには個人の自由な意志はある程度制限されるということを確認しているように思えます。
フセイン政権下のイラクでも、現在の北朝鮮でも共通しているのは国民の自由意志が制限される、ということですが、そうなると当然不満が渦巻くことになります。そこで、右手を挙げてある一点を指さし、苦労はあるけれども、それは理想社会実現のためだ、と現実から目をそらそうとするわけです。
不景気からなかなか抜け出せない日本で求められているのは、ビジョンをわかりやすく示すことができるリーダーだ、という意見があります。国民の多くはそのリーダーを小泉首相に求めました。ところが、小泉首相は右手を挙げて目指すべき将来の日本の姿を示してくれない、という不満があります。
ここで見え隠れしているように思えるのは、景気をよくしてくれるなら独裁者でも何でも結構、という思考停止です。これは自殺行為で、目標は1人1人が持つべきで、それに近い目標を持つ為政者を支持、応援すれば良いのだろうと思います。
-2003/5/11
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