空元気とは元気印のマークをつけた入れ物。本人は中に何も入っていないと信じている。空元気で周囲の人はその人が元気だと騙される。本人でさえ自分が空元気だったのか本当に元気だったのかだんだん区別がつかなくなる。だから空元気はやめられない。
空元気は周囲に心配をさせないようにと出すときもある。上手く行き過ぎて周りは元気だと勘違いして本当の自分に気がつかない。元気ではない自分に気づかれないように空元気を出したはずなのに、本当の自分に気がついてくれないことを寂しいと思う。だからそうした寂しいと思う気持ちが空元気を中途半端にする。
空元気はだらしなくやり過ごす自分を何とかしようと出すときもある。自分に渇を入れるために出す空元気。自分のためだけだからいくらでも渇は入れられる。そしてこれは効果がある。それは何も入っていないと思っていた入れ物に何かが入ってきたのかも知れないと思うせいなのかもしれない。
空元気はやることなすことがうまく行かなくなって落ち込んだときに出すときもある。空元気によって無理矢理出した力によって上手くいかなかったことが上手く行くようになることもある。そして相変わらずちっとも上手く行かないときもある。でも何もやらないよりは何かをやったほうがいい。たとえ上手くいかなくても空っぽの入れ物には何かがつまったような気がする。
もし空元気で本当に元気になったとしてもそれはどうしてなのだろうと考える必要は無いのだと思う。もともと何が入っていたのかわからない入れ物に何も入っていないと信じていたのも自分だし、元気になった自分がそこにたくさん良いものが入っているに違いないと信じたのも自分だ。実際のところその中身は相変わらず何だかわからない。誰も知らないかもしれないその訳を知ろうとするより、元気になった自分の愉快さをそのまま感じ取れば良いのだと思う。
-2001/01/05
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