三角関係と聞いてまず最初に思い浮かぶのは、やはりカップルを二角とする三角関係です。第三者の関わりは、たとえば、なかなか進展しないカップル(A、C)の間に、仲を取り持つ善意の第三者(B)として入る例です。この例は、物語にはよく出てきますが実社会では希で、たいていは仲の良いカップル(a、c)の間に、わざわざ入ってその関係をぐちゃぐちゃにする悪意の第三者(b)として入る例が少なくありません。
いやもう少し付け加えると、初めから悪意の第三者ではカップルの側が警戒するため、最初は善意の第三者として接近し、次第に正体を現す、というケースがしばしばです。なぜこうなってしまうのかというと、きっと人間は天使のままでは生きられないからなんでしょう。
たとえば、金の使い道に困るくらいの金持ち(A)がいたとしましょう。その困り果てた姿を見て哀れに思い、その人から金を預かりその金を別の足りなくて困っている人(C)に貸し出したとします。するとこの人は明らかに善意の第三者(B)になります。
もちろん悪意の第三者の例もあります。それはたとえば、金が無くて困っている人(a)から金を返せと取り上げた上に、欲しくもない人(c)にその金を貸し付け、短い期間にとんでもない額の金利を要求して人の人生をぐちゃぐちゃにする悪意の第三者(b)の例です。
もし金貸しが純粋に善意の第三者なら、そんな天使のような真似はできないはずですが、儲けを三者で山分けできるという人間らしい行いが伴うことで、生身の人間にも勤まる仕事になっているようです。
そしてたとえば企業(A)の新製品情報を、その製品を欲しがっている人(C)に、第三者(B)がメールで伝えるのなら、Bは明らかに善意の第三者です。ところが欲しくもない情報(迷惑メール)や意図的に加工・変形・選択した情報を送るのであれば、Bは悪意の第三者となります。
第三者を通して受け取る品物や情報には何らかの悪意や意図が隠されている、そう考えるのは人間不信からではなく、人間らしさを噛みしめるためです。
-2003/12/26
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