編者が今ほど図々しくなかった頃、自分は女性と何を話せば良いのか分からない時期がありました。好意を持って緊張すればするほど話ができない。そんなときとてもおしゃべりな女性が現われて、次から次ぎに日常の他愛の無い出来事を機関銃のように喋ります。自分は話を聞くだけで良かったので当時は随分楽だと思いました。黙ってその人の話を聞いて時々質問したかしなかったか忘れましたが、話が終わって別れるときには彼女はとても満足げでした。
それから月日が流れて聞き上手とは何かということを知る機会がありました。そこでは具体的に聞き上手になるための方法を教えてくれるのですが、最近になってその奥に流れているものは何なのだろうかと考えるようになりました。いまはその基本は次の二つの項目に絞られるのではないかと考えています。
・相手の発言と存在を否定しない
・解決策は相手自身が考えるからアドバイスは要らない
相手に対してこの二つを実際に態度で示すことは難しいと思います。もしこれが自然にできるようなら、もしかしたらそれは人並み外れた才能かもしれません。それはきっと一流のカウンセラーになれる才能です。
ということは気の効いたアドバイスが見つからなくても人の気持ちを癒すことは可能だということになり、あなたは安心して”あの人”の話を聞けば良いことになります。傷を負った後、傷口のばい菌さえ取り除けば後は自然に傷が治るように、喋りたいだけ喋れば毒が抜け、あとは自然に解決策が見つかるのかもしれません。
-2001/4/26
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